上野の森美術館,国立新美術館,東京ミッドタウン
2009年11月29日(日)、以下の2つの展覧会を見てきました。
○ 上野の森美術館で開かれた「聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝」展('09/9/19(土)~'10/1/11(月))
○ 国立新美術館で開かれた「THE ハプスブルク 華麗なる王家と美の巨匠たち」展('09/9/25(金)~'09/12/14(月))
上野にある美術館は、東京国立博物館,東京都美術館,松方コレクションで有名な国立西洋美術館には行ったことがありますが、何故か上野の森美術館は初めてでした。私はてっきり、2004年10月に私が鹿児島に赴任して東京~横浜エリアを離れてから後の開館で「自分が浦島太郎状態」なのかと誤解していたのですが、ネットで調べてみたところ昭和47(1972)年開館との由で、絵画鑑賞好きの私としては、今まで行き漏らしていた所でした。国立新美術館の方は平成19(2007)年の開館との由で、私が首都圏から離れてから後の開館であり、完全に「浦島太郎状態」です。
「聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝」展は、チベット仏教の貴重な宝物が展示されており、とてもおもしろかったです。例えば、「中国や(中国経由の)日本の仏教はインドから直接ではなく、いわゆる西域経由で来たのに対して、チベット仏教はインドから直接もたらされた」とか、「チベット仏教到来前のチベットにはボン教という民族固有の宗教があった」とか、「曼荼羅は絵だけでなく、像でも表される」とか、今まで知らなかったことで新たに知ったことがあり、結構、「新たに知る喜び」がありました。
会場入り口に「おみくじコーナー」のような所があり、引いてみると私の守護神は「緑ターラー」という「苦しみを取りのぞく慈悲の女神」との由で した。出口のお土産コーナーのグッズでは守り神中、「緑ターラー」関連グッズは比率が高かったので、結構、人気の高い守り神のようです。日本のように神仏習合だった訳ではないかも知れませんので、「仏教なのに神とは変だな?」と思ったところ、googleで調べたら「緑ターラー菩薩」というキーワードがある模様ですので、菩薩の中の一つなのかも知れません。展示されていた仏像の上では、結構、セクシーな仏様です。このようなくじがあると、その仏様には当然興味が湧くので、展示品を「見せる」工夫としてはおもしろいと思いました。お土産コーナーではこの他、マニ車グッズも多かったので、この興味深い宗教用具の人気の高さも窺えました。「コンテンツ中、どの人気が高いか?」という点も、マーケティング的視点から研究することが多い経営学徒たる私としては、結構気になるところです。
チベットに対する中国の行動には様々な問題があり、会場出口で抗議ビラを配っている方々がおられました。この展覧会の展示内容については、ダライラマ法王日本代表部事務所ホームページでも、「「聖地チベット ~ポタラ宮と天空の至宝~」展に関して日本の皆様へのお願い(リンク先URLは2009年11月現在)」という声明が載っています。当 日記は政治日記ではないので、この点に関しては詳説を避けますが、この問題について触れたということ自体で、政治的にはこの問題に対してどのような見解を 私が持っているかについて察していただければ、ありがたく存じます(読者の方は、政治的な点に関してはコメントを避けて下さいませ。なお、勝手ながら政治的なコメントやトラックバックに対しては、私の意見に賛成の方のも含めて削除させていただだきますが、それは当ブログが政治系ブログではないためですので、事情ご理解のうえ、悪しからずご了承下さい)。 政治問題抜きに見れば展示内容自体はとても素晴らしいものでしたが、確かに展示品の解説内容の中には、「落とされている内容がある」旨は「事実」として指 摘しておき、また、「その『落とされている内容』が落ちている理由は、政治的な理由である」旨は、推測とは申せほぼ間違いなかろう旨も、指摘しておきます。
国立新美術館の「THE ハプスブルク 華麗なる王家と美の巨匠たち」展の方も、とても素晴らしい展示内容でした。この展覧会は、かつてのオーストリア・ハンガリー二重帝国の美術展という趣旨でもある模様であり、展示品の所蔵美術館はウィーン美術史美術館とブダペスト国立西洋美術館の両方の美術館のものです。ブダペスト国立西洋美術館所蔵品よりもウィーン美術史美術館の方が ハプスブルク家の肖像画が多いのが、首都の特徴だと思いました。オーストリアやハンガリー地域の絵が、バルビゾン派や印象派登場以前の、聖書やギリシャ神話に画題を選んだ作品が多かったのに対して、ネーデルラント出身の画家達の絵は(バルビゾン派登場以前の初期から)実際の情景を描いたものが多かったのが、対照的であり印象に残りました。
結構おもしろかったのがアンドレアス・メラーという画家による「11歳の女帝マリア・テレジア」という絵が、とてもかわいらしい可憐で細身の少女の絵だった点です。マリア・テレジアというと、大人になってからの肖像画や、それを元にした「ベルサイユのばら」の絵のせいか、長じてから後の「やたら貫禄がある」姿の印象が強いのですが、少女の頃は可憐だったのだなぁ、という意外感がありました。あと、明治天皇が 贈った日本画や日本の工芸品もあり、西欧的文物が並ぶ中での日本の芸術は、意外感がありました。その日本の工芸品の細かな細工技術は驚嘆すべきもので素晴 らしいのですが、最初は「部屋間違えちゃったかな?」と思った程、やはり西欧工芸品とは異質なものだということも実感しました。
遅めの昼食は、東京ミッドタウンガーデンテラス2階のイタリア料理店「VINOTECA」で食べました。とてもおいしかったです。東京ミッドタウンは、私が鹿児島に赴任する前にできたいたかのように誤解していたのですが、よく調べてみたら完成は平成19(2007)年との由で、国立新美術館同様に私が首都圏から離れてから後の開館であり、完全に「浦島太郎状態」だと実感しました。隣接の檜町公園も併せて散策し、とても素敵でした。
東京ミッドタウンや国立新美術館がある六本木は、我が母校・東洋英和女学院大学大学院(注:大学院は社会人向け夜間共学)がある所です。私は、現役の院生だった頃は東京ミッドタウンは防衛庁があった所ですので、昔懐かしい場所であると同時に、「変わっちゃったなぁ、自分は浦島太郎だなぁ」と思いました。
なお、美術ファンの方のために、前任地で第2の故郷・鹿児島にある美術館で、鹿児島の温泉を紹介するホームページ「温泉天国・鹿児島温泉紹介!」に訪問記を掲載済みのものには、以下のような美術館があります。
○ 鹿児島市
・ 尚古集成館(美術館だけではありませんが、美術工芸品の展示もあります)
・ 鹿児島県歴史資料センター黎明館(美術館だけではありませんが、美術工芸品の展示もあります)
・ 鹿児島市立美術館
・ 長島美術館
・ 陽山美術館
・ 児玉美術館
・ 三宅美術館
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